食用のお肉としてはもちろん、
毛はブラシに利用されたり、
内蔵はラケットのガットに利用されたり。
牛を食用として頂いた副産物として生じる、
肉以外の部位は、様々に余す所なく利用されています。
ところで、各部位の比率ってどれくらいかご存知ですか?
牛革(レザー)は一般的に高価な素材として知られますが、
牛全体から何割くらい取れるものなのでしょうか。
正解は 約9% です。
またこれは皮全体の割合で、
革として使用されるのはこの表層部分のみですので、
さらに比率は低くなります。
ちなみに一般的な牛肉と呼ばれる部分は
50%近くあることを考えると、
牛革が高級素材として扱われる理由も
なんとなく理解して頂けるかと思います。
今回は、牛革の詳細な組成や
それぞれの部位の使い道等をご紹介します。
【精肉】:43%
そのほとんどが牛肉として食用利用されます。
【脂肪】:4%
牛脂と呼ばれる部分で、
食用の他、石けんや潤滑剤として利用されます。
【内蔵】:30%
食用として利用されることはもちろん、
ソーセージのケーシング(包み)、
手術用糸、ラケット用ガットなど、
様々な用途に利用されます。
【血液】:3%
ブラッドソーセージとして利用されることが多いです。
また、血液には血清アルブミンという成分が含まれており、
これは皮革仕上材や化粧品副材料として利用されます。
【皮】:9%
なめされ皮革として利用される部位です。
皮の種類の詳細はコチラ。
コラーゲン製品等にも利用されます。
【骨】:10%
骨ゼラチン・骨油・骨粉・骨炭が含まれます。
骨粉は飼料・肥料に、骨油はセッケンやロウソク、
骨ゼラチンは写真やカプセル等に利用されています。
【毛】:1%以下
皮に含まれている場合がほとんどですが、
牛毛はフェルトとして利用される事があります。
また豚毛であれば、ブラシとして広く流通しています。
【角・蹄】:1%以下
細かく砕き、肥料としての利用が主となります。
蹄から取れる蹄油は潤滑油となります。
(各%は体重に対する比率となります)
このように、牛から取れる様々な部位は
それぞれ幅広く利用されています。
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